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夢の中の恋

11月 3rd, 2011 | By | Category: いつものこと

調子が悪くなって寝ていたら、
長い長い夢を見た。
地震が起きて、目が覚めた。

あまりに自分の中で印象的な夢だったので
ここにメモをのこしてみる。


白くて薄くて丸い飛行機が住宅地の地面すれすれを危なげに飛んでいる。
何度も危なく墜落するところだったがなんとか切り抜けていた。
とても操縦の上手いパイロットが乗っているんだろう。
が、とうとう浮力がなくなったのか、斜めになって地上に激突した。
激突する所は、他の建物や木があったため私の視界からちょっと切れていて
本当に墜落したのか一瞬わからなかった。

飛行機は4つ並んだ2階建てアパートの端の建物に当たって燃え始めたようだ。
次々と隣のアパートに燃え広がり、
ほんの数秒、あっという間に4件のアパートが燃えだした。

私は、それを200mほど離れた所から見ていた。
自宅はそこから崖を上がった所にある団地だったので
延焼は免れた。
そんな話をアパートの近くで他の人に話していたのを覚えている。


そのとき、そのアパート群の中に幼なじみの男の子が住んでいたのを
思い出した。

彼は、助からなかったらしい。

そしてそのときはじめて、自分が彼のことを好きだったんだと気付いた。

(自分は高校生ぐらいの年齢のようだ)


そこから夢の交錯が始まる。


あのアパートの、建物の1室は道場のようになっていて、
そこで毎年何かのコンテストを行っていた。
スポーツではなく、それぞれ芸などを披露して競っていた。

彼も、小さい時からそこに参加していたようで、
私が観に行った時も出演していた。
そのコンテストは道場を経営する彼の父が仕切っていた。

普段はおとなしくて、すこし小さくて、細い、女の子のような、
でも声は落ち着いた低めで滑舌のが良い、ボブカットの彼が
芸をする時にははっちゃけていてびっくりした。
いつも笑っていたけれど、芸をしている時の笑顔はもっと輝いていて、
すごくドキドキした。

私たちは子供のようにとても仲が良かった。
いつでも会えるし、これからも同じように時々会って笑って話せるんだと、
そしていつかお互いが違う道に、違う世界に歩み、それを
お互いに応援していくんだろうと、
勝手に思ってきたけれど、

まさかこんなに急に逝ってしまうとは。

自分の気持ちに気付く前に、彼にその気持ちを伝える前に、

彼の気持ちを確かめる前に逝ってしまうとは…

全てが後悔。

全て、なにもかも遅かった。



自分は狂ったように叫んでいた。



するとふたたび時間が戻ったのか、

火事の直前に。

何かの用事で彼の道場に自分が来ていた。

わたしは、自分の気持ちが分かっていたので
彼にそれを伝えたかった。
でもはずかしくて言葉にならなかった。
火事が迫ってきた。


するとふたたび時間がずれ、
火事の後に開かれたコンテストに来ていた。

彼はもういなかった。
彼の父と、彼の話をぽつりぽつりとしていた。



その後も少しずつ違うシチュエーションで
コンテストと火事と彼との会話が流れていく。
何度もなんども。
繰り返し繰り返し。

彼は生き残る事はなく、
必ず逝ってしまうのだ。
そして自分は何も伝える事もできずにいた。


最後は彼が旅立つ所だった。
火事の場面が繰り広げられているのに
彼と話している自分は絶対に死なない次元にいたから、
そういうそれぞれ違う次元に自分たちがいるんだと感じた。

彼は、自分が死んでしまうことを受け入れていた。
そういうもんさ、と笑って見せた。
私は「そんなことは寂しくて、耐えられない」と言ったと思う。
彼はちょっと悲しそうな顔をして、
それからちょっと微笑んで、
「ごめんね、自分がもっと…(聞き取れず)…できていれば…」と言いながら
わたしの頭をなでた。
少し目が潤んでいた。

自分はもう、十分だと思った。
はっきりと言葉で何かを聞くのが怖かったのかもしれない。
でも、なにより今までの彼との全ての時間が
とても大切だったことをかみしめたから、
それで十分だと思った。

彼は微笑んだまま、別の次元に消えていった。




彼の顔も声も、起きてみると全くわからない。
登場人物も全て知らない人ばかり。
わたしの夢には知人はほぼ出てこないから。

 

2011.11.17 追伸。

名前はあきら君だったかも。

アキって呼んでた気がする

(^ ^)